営業マンのクロージングでもっとも大切なこと。お客さまの気持ちに寄り添うクロージングテクニック
・クロージングが苦手だ。
・断られたらどうしよう。
・もうガンガンクロージングするのは疲れたな...。
クロージングが苦手な営業マンは多いです。
この記事はクロージングにに対して、このように考えている人へアクションヒントを書いています。
前回までのおさらい
この記事をご覧いただく前に、前回の記事をご覧いただいたほうが理解が深まります。
営業の基本の流れとは...
です。
今回の記事は④クロージングについてです。
営業マンのクロージングでもっとも大切なこと
営業の基本の流れ。いよいよ最後です。
ここではクロージングについて書いていきます。
クロージングが大事というのは、営業マン誰しもが理解していると思いますが、まず質問です。
クロージングにおいてもっとも大切なことは何でしょうか?
- お客さまの応えに対する反論対応を考えておく
- 価格の抵抗感をなくしてもらうためのトークを用意する
- 自信をもってクロージングする
- はんこを押してくれるまで帰らない?(笑)
いろいろと思い当たるものは出てくるかと思います。
これらももちろん大事です(はんこを押してくれるまで帰らないはやめたほうがいいです笑)。
ただ、これらよりクロージングをするうえでもっと大切なことがあります。
それは何かというと、「信頼関係を構築しておくこと」です。
信頼関係の構築は営業の『基本の流れ』の1番最初のエンゲージメントです。
お客さまがあなたの扱う商品・サービスを購入するかどうか。
これはあなたとお客さまとの間に信頼関係が構築できているか否かでクロージングの成功率(成約率)に大きく影響しています。
ビジネスと恋愛はよく似ているものなので、恋愛で考えてみます。
ビジネスにおけるクロージングは、恋愛の場合、プロポーズと同じです。
仮に自分がプロポーズされる立場の人だとして考えてみてください。
「結婚したいと思っている」(ウォンツ・ニーズはある状態)
「ハイスペックな相手から告白された!」(魅力的に思える商品・サービスを提案された状態)
ですが、仮に、その結婚する相手がこんなひとだったらどうでしょう?
・お金にだらしない
・すぐに浮気をする
・よく嘘をつく
そんな相手と結婚できるでしょうか?
おそらく先行きが不安になってしまうと思います。
プロポーズを断るという選択肢もあるでしょう。
大きな決断をするときに重要な判断基準は「信頼」です。
商品・サービスへの信頼。
商品・サービスを扱っているあなたという営業マンへの信頼です。
ですので、売れる営業マンはこのエンゲージメント(信頼関係)にもっとも時間を費やします。
逆に、売れない人はエンゲージメントを軽視し、ゴリゴリPush型の営業をしがちです。
エンゲージメントは営業の最中ずっと行われているものです。
ヒアリングでお客さまの話を聞きながら、悩みや課題を引き出すとき。
プレゼンテーションでお客さまに必要な問題解決の提案をするとき。
ここまでに書いてきた営業の基本の流れ、そのものがお客さまとのエンゲージメントにつながっているのです。
『基本の流れ』に沿って営業をすすめることの重要性が理解いただけたのではないでしょうか?
エンゲージメントからプレゼンテーションまでの基本の流れを丁寧に行っていれば、クロージングは苦労の多い気まずいものではなくなります。
説得のようなたくさんの言葉は必要なくなり、押し売りのようにもならなくなるので嫌われるということもありません。
クロージングには細かいテクニックもたくさんありますが、お客さまも人間です。
テクニックだけでは売れません。
お客さまと信頼関係をつくることを考える。営業マンはこのことにもっとも力を注ぐべきなんです。
クロージングで使えるテクニック2選
とはいえ、テクニックがまったく必要ないか?というとそういうわけではないので、説得といった印象を与えないようなクロージングのテクニックも2つ書いていきます。
このクロージングテクニックは押し売りといった印象をお客さまに与えることなく、どんな商品・サービスにでも使うことができる共通の方法です。
テクニック(1)「沈黙」
1つ目のテクニックは「沈黙」です。
あなたが「自分から何か言わないと相手は決められないんじゃないか?」と思ってしまうかもしれませんが、それは違います。
クロージングしたあとはお客さまが言葉を発するまで、あなたは「沈黙」し続けてください。
この沈黙の間、お客さまの中では自己対話が起こっています。しっかりと時間をとりましょう。お客さまから発せられる言葉を待ってください。
このときお客さまが発する言葉は、商品•サービスの購入を決定するうえで、1番引っかかるポイントであることが多いです。
あなたがすべきことは、お客さまの発した言葉への対処なのです。ですから、営業において「沈黙は金」です。
仮に、ここで一方的に話をすると、どうなるでしょうか?
お客さまは「説得されている」と感じてしまいます。「しつこい」と思われてしまうのは、ここで焦って話しかけすぎることも原因となっています。
クロージングはシンプルに「いかがですか?」くらいでOKです。そしてクロージングしたら「沈黙」です。
ぜひやってみてください。「沈黙」している時間はすごく長く感じますが、効果的です。
テクニック(2)ふりだしに戻る
この方法ははクロージングをしてNOをお客さまからいただいた場合に1回限り有効な方法です。
お客さまは営業の『基本の流れ』のエンゲージメントからプレゼンテーションを経て、クロージングをされて今に至っています。
つまり、それだけの時間を割いているし、検討をしているということです。
お客さまはその商品・サービスに対して、少なからずいいイメージをもっていると言えます。
それでもNOが出るということは、何か理由があるはずです。
その理由を探っていくときに、ふりだしに戻ることが有効な方法となります。
ふりだしに戻るときは、次の流れでおこなってください。
(イ)商品・サービスには興味があるのか
(ロ)あなたの商品・サービスあるいは競合他社の商品・サービスの選択で悩んでいるのか
(ハ)購入するならいつか
ここまでにあなたとお客さまの信頼関係が築けているはずですので、おそらく「(イ)商品・サービスに興味があるのか」でNOというお客さまはいないと思います。ですが、もし商品・サービスに興味がないとお客さまが答えたのなら、その場はさらっと引き上げてください。営業マンのあなたの時間がもったいないです。
それ以外のNOの理由として考えられるのは、お金(予算)の問題・時期の問題・周りの目の3つです。
どこでお客さまが止まってしまっているのか、丁寧にヒアリングをしていきましょう。
そして「お客さまの問題解決のお手伝い」という営業のスタンスを崩さずに、お客さまの問題を解決できるということを認識していただきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
クロージングにおいて一番大事なのは、ゴリゴリにPushすることでも、ハンコを押してもらうまで粘ることでもありません。
あなたとお客さまとの間エンゲージメント(信頼関係)が結べていること一番大切です。
もしあなたがお客さまとの関係に悩んでいたり、「売上が上がらない」「辛い」「辞めたい」と思っているのなら、まずはお客さまと信頼関係を結ぶということに力を注いでみてください。
あなたとお客さまとの関係が大きく変わってきますよ!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
あなたの営業の悩みが少しでも解消され、そして売上に少しでも貢献できていれば幸いです。
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